ミラー・TK募集はもう古い!NodeCGを利用した最新のRTAイベント運営

大会運営に革命が起こる!?

主にニコニコ生放送ではこれまで、ゲームタイトル・種類ごとに様々な大会が開かれてきました。

特にRTAの大会として最も大きく取り扱われているのが「駅伝形式」の大会です。

1チーム数名が集まり、おおむね1人1作品ずつRTAを行ってタスキを繋ぎ、最後の走者まで完走したところでゴールとし、数チームで競っていく大会の手法ですね。以前Twitter上でアンケートを取った際も、この「駅伝形式」が最も多くの人気を集めました。

「駅伝形式」で大会を運営する場合、基本的に走者が各自のコミュニティで放送を行い、それを運営側でミラー配信して競っている姿を見て楽しむという形がとられていると思います。

アクション系のゲームであれば1作品が比較的短めなので、次々と走者が切り替わるため、ミラー配信者側は頻繁に放送画面を切り替える必要があります。

また、RPG系のゲームであれば1作品が長めなので切り替える手間は少ないのですが、どうしても総じて長時間配信になるため、ミラーする側の配信者自体を別の人に切り替えて運営を行う必要が出てきます。

どちらにしろミラー放送を行う方は手間が多く、それなりのPCスペックや回線速度が要求されるため、なかなか人を集めることが難しい状況となっています。

この状況を打開できる光明となるのが、今回ご紹介する「NodeCG」と呼ばれるものです。

運営陣に朗報!NodeCGを知ろう

ではNodeCGとは一体何?っていう話なんですが、一言で言うと「ライブ配信のレイアウトをWeb技術で作るフレームワーク」とのことらしいです。

なんのこっちゃいって話なんですが、配信者側が放送に載せる画面をwebの技術で綺麗に作れる的な技術で、導入方法や導入事例は以下のリンクをご覧いただければと思います。また、RTA in JapanやGDQといった世界規模のイベントでもNodeCGが使われているとのことです。

ちなみにSapporoOfflineSpeedrunのTwitch配信でも、一応NodeCGを取り込んで運用はしていたのですが、知識・認識の不足からあまり上手に使うことが出来ませんでした。

そもそもJavaScriptとかサーバーサイドとか言われても、よく分からないし関係ないやと思ったそこのアナタ。ちょっと待ってください。

上記リンクではHTMLとかCSSとかを使って綺麗な配信レイアウトが作れるぞ!という紹介が主となっており、どちらかというとwebエンジニア向けの内容となっています。ちなみに僕は昔こそWindowsアプリとかを趣味で作ったこともありましたが、web技術のプログラムとなるとさっぱり分かりません。

しかしながら、NodeCGのスゴイ所は綺麗なレイアウトを作成するだけでなく、使い方次第でいろんな運用の仕方が出来る利点がありますので、いくつか紹介させていただきます(僕もまだまだ知識不足なので、認識や用語が異なる箇所もあるかもしれません)。

web技術やプログラムがよく分からないという方でも、NodeCGの大まかな概念は理解しておいて損はないと思います。

NodeCGのココがすごい!

僕はエンジニアでも何でもないためプログラムのことはまるで分からないし書くこともできないのですが、NodeCGがどんな仕組みで動いているか、そしてどんな利点があるのかを簡単に紹介します。

利点その1
配信画面を裏側で操作可能

NodeCGを実行すると、「Dashboard(ダッシュボード)」と呼ばれる操作パネル画面と「Graphics(グラフィックス)」と呼ばれる表示画面が起動します(プログラムによってはもっと拡張できるんでしょうがここでは割愛します。)。

「ダッシュボード」で操作を行うことで、「グラフィックス」に表示される画面が切り替わるようにすることが可能です。

よくあるRTA駅伝大会を例に挙げると、放送画面上ではRTA走者のミラー画面のほか、タイマーや走者・チーム名、進捗状況や解説の名前などを表示させると思います。

あらかじめ必要な情報を「ダッシュボード」に用意しておき、必要な場面で操作を行うことで「グラフィックス」に必要な情報が表示されるといった仕組みを作れます。

SapporoOfflineSpeedrunで使用したダッシュボード。プルダウンを選択することでレイアウト表示を変更することが出来る。

これまでのミラー配信の場合、名前や進捗の表示を切り替える際に、テキストの入力をしたり画像を変更したときなど、放送上に切り替える映像がそのまま映ってしまうなんてことがあります。

特に走者の放送画面を切り替える際には、原則ブラウザの画面を取り込んでいると思われるため、走者の放送画面以外の不必要な部分が表示され、あまり見栄えが良くありませんでした。

しかしながらNodeCGを採用することで、あらかじめ配信ソフトで「グラフィックス」のみを取り込んでおけば、裏で「ダッシュボード」を操作して画面を切り替えれば良いので、視聴者側には情報が瞬時に切り替わっているように見えます。

もちろんミラー配信が慣れている人であれば、放送画面に違和感なく情報の変更ができると思いますが、テキストの入力や画像の切り替え・移動、放送枠の移動などを状況に応じて対応する必要があるので結構大変な作業です。その点はすべての切り替えをNodeCGに任せることが(プログラムによって)可能なため、大幅に負担が軽くなると思います。

利点その2
ネットワーク経由でアクセス可能

さて、NodeCGを使用した配信の構造として、以下の要素になります。

  • NodeCGを実行する
  • 「ダッシュボード」を操作することで「グラフィックス」を動かせる
  • OBS等の配信ソフトで 「グラフィックス」を 取り込んで放送に載せる

実はこれらの要素は1台のPC内で全てを行う必要はなく、NodeCGを実行したサーバーにインターネット経由でアクセスすることが可能となっています。

極端な話、僕のPCでNodeCGを実行してweb上に公開するように設定すれば、世界中の人が僕のPCで動かしているダッシュボードを操作できるようになります。

実際に聞いた話ですが、RTA in JapanではシンガポールのサーバーにNodeCGのプログラムを置いて実行させておき、東京の会場からダッシュボードにアクセスして操作を行っているそうです。

つまり、上記3つの要素を別々で管理できるということなので、「NodeCGを実行するPC(サーバー)」「ダッシュボードにアクセスする人」「グラフィックスを配信する人」をそれぞれ分散させることが可能です。

これまで大会のミラー配信者は、各々のPCでRTA走者の放送画面を開き、OBS等の配信ソフトで画面を取り込んで放送に載せるといった手順を行うので、長時間になればなるほど、負担を分散するために出来る限り多くの人員が必要でした。

しかしながらNodeCGを採用することで、「グラフィックスを配信する人」は1人(1台のPC)で良く、インターネット経由で他の人が「ダッシュボードにアクセス」して、配信画面を操作することが可能なのです。

いくら長時間の配信になったとしても、運営側が誰もいないという状況はまず無いと思うので、誰かがダッシュボードにアクセスできれば配信画面を切り替えることができるため、多くのミラー要員を用意する必要がなくなります。

ちなみにインターネット経由で操作ができるということは、スマートフォンやタブレット等の携帯端末からでもアクセスが可能ということです。わざわざPCの近くにいなくても、スマートフォンの操作一つでミラー配信画面を切り替えることも出来ます。

利点その3
web上で可能なことは何でも作れる

NodeCGを利用するレイアウトは、普段インターネットのwebサイト上で使われているようなHTMLやCSS、JavaScriptなどで作成することが出来ます。

配信する画面を華やかにすることができるだけでなく、RTAに必要なタイマーはもちろん、ラップタイムや進行度、チーム順位、音量調整などの細かい数値の管理もすべてNodeCGに任せることが可能です。

こちらも外部から「ダッシュボード」にアクセスして、タイマーのスタート・ストップから、各チーム・各走者のラップタイムを記録するなんてことも出来ますし、点数制の大会ならポイントの管理であったり、おつかいのような条件式の大会なら課題の成否を、ボタン1つで操作して画面に反映させることが出来ます。

GDQなど海外のSpeedrunイベントでは寄付金の金額が定期的に流れてますが、おそらくそんな感じで管理して表示させていると思われます。

こういった大会の裏側で整理していく作業もすべてNodeCGに任せることが出来るため、TK(タイムキーパー)のような人員も不要となります。なんせダッシュボードにアクセスして、ボタンを押せる人間が最低1人いれば良いわけですからね。

駅伝向けダッシュボードの一例。画面表示を変更できるほか、ラップタイムの管理なども出来る。
※画面は開発中のものです。

RTAに限らず、これまでオンラインで大会の運営をされてきた方は分かると思いますが、どうしても運営だけではリソースが不足し、スタッフの募集を行うことが常にあったと思います。しかしながら、NodeCGを導入することで大幅に負担が軽くなり、人員を募集せずともスムーズに大会を盛り上げることが可能になります。

まとめ

  • 配信画面を裏側で操作可能
  • ネットワーク経由でアクセス可能
  • web上で可能なことは何でも出来る

とにかくNodeCGヤバイ!ということが伝わりましたでしょうか。

今回紹介した以外にもおそらく利点はあるでしょうし、アイディア次第でいろんな組み合わせで様々な運用の仕方が可能だと思います。

ただNodeCGを思い通りに活用するためには、web技術のプログラムが必要ですし、現状作成できる人も多くありません。もし興味がある方はNodeCGのDiscordサーバーに日本語チャットがありますので、こちらで質問してみましょう。僕も今回紹介するにあたり活用させていただきました。この場を借りてお礼申し上げます。

NodeCGという単語は聞いたことはあるものの、実際にどんな感じで使えるのか分からんという方が多いと思ったし、何より日本語で書いてあるサイト・情報が全然無く、もったいなく感じたので今回ご紹介させていただきました。

今後オンラインで行う大会を運営する上で、これまで運営に携わった方、これから大会の運営をやるぞ!という方にも、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

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